本のはなし

あまり更新しないのに、毎回本や絵本の話です。
子どもも大きくなってくると、活字の本を良く読むようになってきます。その変わり目、親としては「お。こんな字ばっかりの本を読むようになったんだ」と嬉しくもなったりしますが、そのうち、読みやすい本ばかり読んでいることに残念な気持ちになったりする。

最近の児童書は表紙や挿絵が、最近風というか、漫画ちっくというか、なんというのでしょうか、私たちの時代とは明らかに違うテイストの絵になっていて違和感があるのです。だけど子どもたちには受入てもらいやすいんでしょうね…

そんな表紙のとあるシリーズものにはまっている娘。どうしても表紙の印象から、ライトノベルのようなものを想像してしまっていたのだけど、読んでみたら(というか寝る前に読まされた)ちょっとびっくり。

作者はドイツ人のタニヤ・シュテーブナー (そうです。リリアーネシリーズです)
ドイツの小説だけあって、名前や地名がドイツっぽい。
今回読んだ内容をざっくり書くと、夏に北海の近くに休暇にやってきたリリアーネはイルカに遭遇する。イルカは本来北海にはいないのだけど、海辺のモータースポーツの音によって、方向感覚が狂ってしまい、その中の兄弟イルカが危機的状況を迎える。というような内容。

そして、このあとびっくりしました。内容がドイツ的。
この後、リリアーネたちは方向感覚の狂ってしまったイルカたちを救うためにどうしたか。

なんとデモを起こすんですね。それもかなり現実的な方法で、地域のラジオ局に電話をかけまくり、デモの日時を伝え、共感したラジオ局が放送し、それが広がっていくという、なんとも民主主義的な方法。
そして最後は市長も巻き込み、その地域でのモータースポーツは禁止となるのです。一人の声も周りを巻き込むことによって、大きくなるという、ザ・民主主義! なかなか侮れません。リリアーネ

ちなみに原作の本のイラストはとっても外国らしくて良い感じ。このまま翻訳でいいのに…

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日本語版                 原書

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